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執筆者の写真マイクロスペース活用術

早いもの勝ち?いまEV充電設備を物件へ設置する意義とは


 いま、ニュースや新聞で毎日取り上げられているのが、EV(電気自動車)の記事。EVの普及については、日本での普及率は1%未満と、10%以上の中国や、欧米に比べ圧倒的に遅れをとっているのが現状です。理由としては、①走行距離が短い②価格が高い③充電設備がないという3点に加え、日本特有の「(プリウス等)電気で動くモーターと、ガソリンで動くエンジンの両方を動力源としたハイブリッドカーが普及していることが、かえって純EVの普及を遅らせた」という事情がありました。


 しかし、風向きは変わってきています。昨年12月に、トヨタがEVを2030年に350万台販売することを発表しました。最近では東京都の小池知事が4月に東京都の新車販売台数のうち、2030年には50%をZEV(CO2を排出しない自動車、主にEV)にすること、マンションへのEV充電器設置義務化方針を打ち出しました。このように遅ればせながら、日本もEV化に舵を切る方針が鮮明になっているのです。


EV普及と「卵と鶏の関係」と言われるのが、EV充電設備であり、EVの普及には充電設備が自宅にも、外出先にも一定数あることが欠かせません。しかし、EV充電設備は政府の補助金を活用しても、充電設備本体+工事費用で、50万円~150万円ほどの費用がオーナーにかかります。100戸のマンションであっても、1人いるかいないかのEVオーナーのために、それだけの投資をする意味がない。そう考えるオーナーが大半なのも無理のないことでしょう。


 しかし、少なくとも5年後には、EVが爆発的に普及する、とにらみ、なんと無料でEV充電器の設置費用全てを負担する会社が出てきました。(記事「EVベンチャー・テラモーターズはなぜEV充電器を無料設置するのか?


 一戸建てに住んでいるEVオーナーであれば問題ないのですが、マンション住まいのEVオーナーにとっては、「どこで充電するか」は大きな問題です。普通充電だと、充電ゼロから満タンにするまでに8時間~12時間かかります。自動車ディーラーには10分~20分でフル充電できる急速充電器がありますが、そこまで行く時間がロスですので、今は数少ない「EV充電設備があるマンション」を一生懸命探しているEVオーナーも多いのです。


 またEV設備は基本(工事などで場合によっては駐車場付近の壁に穴をあけることはありますが)平置き駐車場区画が1台分あれば、充電器自体は場所をとらない(壁に設置するパターンが多い)ので、スペースは必要ありません。


 また、前述のテラモーターズが初期費用をすべて負担するのもいつまでかわからない(予想以上に殺到すれば、当然工事費用は一部または全部オーナー側負担に切り替えることもあり得ます)ことも考えれば、今のうちに無料でEV設備を設置して、今のEVオーナーの入居を促すのと、将来のEV時代での物件価値向上を「先買い」するのもよいのではないでしょうか。

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